あいつのキスの練習台


 
 そうして、その日を境にあたしは達也を忘れる努力を始めた。

 もちろん急に無視なんて出来ない。


「ごめん。歯医者に行かないといけなくてさ。それに最近帰りが微妙に遅いの親にバレちゃって……」


「そっか……お前んちの親厳しいもんな。俺こそごめんな」


 
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