実はね、私には付き合って2年近くになる恋人がいたの。

先日その彼にも別れを切り出されたわ。

みんな私のことを嫌っていくみたいね。

でもねマーク、彼にフられたのはもちろんショックだけど、それはいいの。

恋ならどこででも誰とでもできるもの。

私が何よりも悲しかったのは、あなたとあんな形で別れなければならなかったこと。
  
本当は最後にきちんと会ってさよならが言いたかった。

そしてできることなら、以前のような仲の良かった関係に戻りたかった。
  
今思えば私はあなたといるときが一番自然でいられたと思うの。
  
きっとこの先の私の人生で、あなたのような人に出会い同じような関係を結ぶことはないと思う。

そう考えると余計に悲しくなるわね。

  


マーク、たとえ私のことが嫌いになっても、どうかピアノは嫌いにならないで。

ピアノを弾いているときのあなたの純粋な瞳、私はとっても好きだったのよ。

あの瞳の輝きを失わないで欲しい。

  

もう二度と会うことはないかもしれないけど、いつもあなたの幸せを願っています。
  

お元気で。

  
愛を込めて
  

エミリー




< 14 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop