素敵なことだと僕は思った。

僕たちはほかにも好きな音楽やテレビ番組、それぞれの学校のこと、家族のこと、最近読んだ本のことなどいろいろな話をした。

そして僕は当然のようにエミリーに会うたびにどんどん彼女に魅かれていった。

しかし、それはそれ位の年齢の男なら誰もが抱くであろう年上の女性への憧れ、恋と呼ぶにはあまりにも脆く儚いガラスの感情だった。

僕はエミリーと恋人同士になりたいとか、そんな風には考えてはいなかった。

ただ、今のこの楽しい二人の時間がこれからもずっと続いて欲しい。

僕の願いはそれだけだった。
 


しかしその願いを壊したのは僕自身だった。
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