野生的王子サマと期間限定の恋


溢れ出てこないように、くっと奥歯を噛み締めて、その場に座り込んだ。





こんなことになるなんて……思っても見なかったわ。

馬鹿よ、わたし。世界最強の馬鹿。


どうしてあんなこと言っちゃったのかしら。




初めての『友達』だと思っていたのに……。

浮かれ過ぎだったのかもしれないわね…………。






……午後3時。

予定ではこの後、なっちゃん達と『ちゅらうみ水族館』を一緒に見て回るはずだった。


今は、そんなことなんてできない。

――――……私が関係を崩したんだから。




行き場のない中途半端な感情を吹き飛ばすように、わたしは立ちあがり、目の前にあった石ころを蹴った。





コ――――ン、コン、コン、コンとわたしがどれくらいの力で蹴ったかがあからさまに分かるようにアスファルトの上を勢いよく跳ねていった。




コ――――ン、コン、コン、コン

夢中で蹴りつづける。



コ――――ン、コン、コン、コン

コ――――ン、コン、コン、コン......ポチャ




ぽちゃ??







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