野生的王子サマと期間限定の恋
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「初めまして、山下友梨恵です」
ミーン、ミーン、ミーン
蝉の声がまだ聞こえる残暑厳しい暑さの今日、わたしはめでたく清涼高校へ転入した。
引っ越しも落ち着いてパパとママは自宅でおいしくて安いスイーツショップを始めた。
初めて知ったけれどパパってお菓子職人の免許を持ってるんですって。
昔ママとパティシエになっておいしいもの食べさせてやるってプロポーズしちゃったとか。
わたしもそんな人が現れるのかしらね……?
「山下はなー、静岡から引っ越してきたばかりで東京は初めてだそうだ。
山下、分からないこととかあると思うがここにいる奴らは優しいし遠慮なく聞いてくれ」
わたしのクラスは2-6。
清涼高校は全校生徒850人くらいの結構大きい高校なの。
今までみたく転校のあいさつを聞いてくれないほど騒いでいる学校ではないけれど、真面目すぎってワケでもない明るい学校。
みんなわたしのあいさつだってしっかり聞いてくれてるのよ?
ドキドキするけど……それ以上にワクワクするわ!
友達……いっぱいできるかしら??
担任の原健人先生(花の23歳独身らしい)も優しそうだし、わたしって結構ついてるかもね。
「みんなも山下にいろいろ教えてやれよー??」
原先生がそう言った途端、いきなりわたしの目の前に座っていた男の子が立ちあがった。
「せんせー!! いろいろって?」
にこにこ……? ううん、ちがう。
何かな……えっとニヤニヤっていうか……そんな感じの顔で、先生に質問した。
興味深々でクラスメートもその子を見ているわ。
きっとクラスのムードメーカー的存在なのね。
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「初めまして、山下友梨恵です」
ミーン、ミーン、ミーン
蝉の声がまだ聞こえる残暑厳しい暑さの今日、わたしはめでたく清涼高校へ転入した。
引っ越しも落ち着いてパパとママは自宅でおいしくて安いスイーツショップを始めた。
初めて知ったけれどパパってお菓子職人の免許を持ってるんですって。
昔ママとパティシエになっておいしいもの食べさせてやるってプロポーズしちゃったとか。
わたしもそんな人が現れるのかしらね……?
「山下はなー、静岡から引っ越してきたばかりで東京は初めてだそうだ。
山下、分からないこととかあると思うがここにいる奴らは優しいし遠慮なく聞いてくれ」
わたしのクラスは2-6。
清涼高校は全校生徒850人くらいの結構大きい高校なの。
今までみたく転校のあいさつを聞いてくれないほど騒いでいる学校ではないけれど、真面目すぎってワケでもない明るい学校。
みんなわたしのあいさつだってしっかり聞いてくれてるのよ?
ドキドキするけど……それ以上にワクワクするわ!
友達……いっぱいできるかしら??
担任の原健人先生(花の23歳独身らしい)も優しそうだし、わたしって結構ついてるかもね。
「みんなも山下にいろいろ教えてやれよー??」
原先生がそう言った途端、いきなりわたしの目の前に座っていた男の子が立ちあがった。
「せんせー!! いろいろって?」
にこにこ……? ううん、ちがう。
何かな……えっとニヤニヤっていうか……そんな感じの顔で、先生に質問した。
興味深々でクラスメートもその子を見ているわ。
きっとクラスのムードメーカー的存在なのね。