一なる騎士
今やこの決闘にはすべてがかかっている。
『大地』の民の未来。
そして、『大地』そのものの命運すらが。
決して負けるわけにいかない以上、勝たねばならぬ。
たとえ、何を犠牲にしようとも己の身を魂すらも引き換えにしようと。
いまだ幼き真の主のためにも。
(女神ナクシャーよ。我に力を)
強い気配を感じた。
いまや馴染みの感覚。
白く輝くまばゆい存在。
ずっと昔から側にあったもの。
剣を持つ腕に重ねられる、たおやかな手の感触が生々しい。
今までになく明瞭な声が間近に聞えた。
(『私の力はお前の力。勤めを果たすがよい』)
力が満ちる。
いまだかつてない力。
怒りも憎しみも迷いも怖れも感じない。
惑わされることもない。
あるのは心地よい昂揚感。
明晰でよどみのない思考。
目前に迫った刃を、力づくで押しやった。
『大地』の民の未来。
そして、『大地』そのものの命運すらが。
決して負けるわけにいかない以上、勝たねばならぬ。
たとえ、何を犠牲にしようとも己の身を魂すらも引き換えにしようと。
いまだ幼き真の主のためにも。
(女神ナクシャーよ。我に力を)
強い気配を感じた。
いまや馴染みの感覚。
白く輝くまばゆい存在。
ずっと昔から側にあったもの。
剣を持つ腕に重ねられる、たおやかな手の感触が生々しい。
今までになく明瞭な声が間近に聞えた。
(『私の力はお前の力。勤めを果たすがよい』)
力が満ちる。
いまだかつてない力。
怒りも憎しみも迷いも怖れも感じない。
惑わされることもない。
あるのは心地よい昂揚感。
明晰でよどみのない思考。
目前に迫った刃を、力づくで押しやった。