年下の君に恋をして
シャワーの後、私が短パンとTシャツに着替えてベットに戻ると、おでこに乗せておいたタオルは横に落ちていた。

少年のおでこに触ると、とても熱い。そうだ、体温計!

救急箱から体温計を出して少年の脇に差し、ピピピと鳴って表示を見ると39.3度もあった。

高いなあ、可哀相…

氷枕があれば良かったけど、生憎それはない。そこで私はビニール袋に氷を入れ、それを氷嚢の代わりにし、タオルの上から少年のおでこにあてた。

私はベッドの端に腰掛け、荒い息をする少年の顔を、まじまじと見た。

髪は長くもなく短くもなく、今時の若者にしては珍しく染めていない。ピアス等の装飾品も身に付けていない。

他の二人のような不良っぽさはなく、むしろまじめな少年に見える。
この子もあの二人の仲間だと思っていたけど、違うのかしら…

顔の形はやや細長く、あごの線がきれいだ。赤みを帯びた頬っぺたは少しふっくらして、赤ちゃんのようにすべすべした感じで、思わず指でプニプニしたくなる。
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