年下の君に恋をして
少年を見ると、目を開けてじっと私を見るその目と、視線がぶつかった。

今、少年は確かに『お母さん?』って言ったと思う。もしかして、私をからかったのだろうか。昨夜、私の事を『オバさん』と言ったように…

「起きてすぐに皮肉を言うのね。そんなに私をバカにしたいの?」

「……何のこと?」

「ゆうべは『オバさん』で、今朝は『お母さん』。次は何かしら? 『オバアさん』?」

「あれは…、そういう風に言えば、オサムがあんたへの興味をなくすかなと思ったからだよ」

「それはまあ、私もそうだろうなとは思ったけどさ、私がかなり年上だと思ってる事は確かでしょ?
そもそも、君はいくつなの?」

「16」
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