年下の君に恋をして
高速道路を降り、更に一般道路を30分ほど走った所に私が生まれ育った町がある。

「随分広くて綺麗な道だね?」

「田舎の割には、でしょ?」

「うん、正直に言えばね。有紀子から田舎、田舎って聞いてたから、細い田舎道を想像してたの」

「それは無理ないよ。昔は本当にそういう田舎町だったらしいけど、原発が出来て町が発展したんだって。町は裕福になったけど、放射能漏れの恐怖と引き換えなのよ」

「ふ〜ん、複雑な心境だね」


そうこうしている内に実家に着いた。
実家は酒屋で、道路に面した側はお店で、脇に駐車場と玄関がある。

恵美はやっぱり私に荷物は持たせてくれず、車と二往復して荷物を玄関に運んでくれた。
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