年下の君に恋をして
「頑張って?」

「うん…」

「美穂ちゃんって可愛いね?」

「男の子みたいでしょ?」

「ああ、そんな感じだね。どっち似なの?」

「美穂はお母さん似かな」

「じゃあ有紀子はお父さん似?」

「うん、どちらかと言うと」

「ふ〜ん」


というような話をしていたら、すぐに駅に着いてしまった。


「じゃあ。体を大事にして、頑張ってね」

「うん、ありがとう。恵美にはどんなに感謝してもしきれないよ……」

「新しい携帯、必ず教えてよ?」

「うん。でも翔には…」

「言わないから、心配しないで?」

「うん…」

「じゃあ、行くね」

「気をつけてね」

「あんたもね」

恵美は改札を通った後、私を振り返ってガッツポーズをした。
私もガッツポーズをすると、恵美は笑顔で手を振り、帰って行った。

もう恵美に会えないかもと思ったら、自然と涙が零れた。
翔と出会ってからの私は、すっかり涙もろくなった気がする……
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