年下の君に恋をして
「幸子先生の秘密ですか? ぜひ聞かせてください」

「分かった。言うわね。私は…子供を産んだ事があるの」

「え?」

「その子の名前が、翔なのよ」

「翔…?」

幸子先生の口から翔の名前が出るなんてもちろん予想もできず、私は面食らってしまった。

「だから翔太君という名前が気になって、有紀子さんに由来とかを聞いてみたくなったの」

「その息子さんは今、どこに……?」

「今も東京にいると思うわ」

「東京、ですか!?」

ああ、そうか。どうしてもっと早く気付かなかったんだろう。
翔と幸子先生は、こんなにも似てるのに……

「幸子先生。この子の父親の名前は、小田嶋翔です」

「え? 小田嶋……!」

 私が思った通り、小田嶋と聞いて幸子先生は目を大きく見開いた。

「幸子先生の……息子さんです」

「で、でも、あの子はまだ、17歳……」

「いいえ、昨日で……」

「そうだわ。昨日であの子は18になったんだわ。有紀子さん、じゃあ翔太君は……」

「はい。翔と私の子供です。幸子先生の……孫です」
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