年下の君に恋をして

「それは違うと思うわよ。有紀子さんが翔のためを思ってくれるのは有り難いけど、翔にだって責任があるの。その責任を果たすのは難しいかもしれないけど、事実として向き合わないといけないと思うわ」

「……よく考えてみます」

「なるべく早く伝えてあげて？
翔太君はどんどん成長して行くのよ。それを見守れなかったと後で知ったら、翔が可哀相よ」

「翔が可哀相…」

「事実を伝えて、話し合ってほしいの。出来るだけ早く」



私は間違っていたのだろうか…

翔太が小学校へ入る直前に、翔に伝えて認知してもらうつもりでいた。
父親のない子という事で、翔太がいじめに合わないように。

幸子先生が言った『翔が可哀相』の言葉が頭から離れない。

私は、翔の気持ちを考えていなかった…

翔に……翔太の事を伝えよう。