年下の君に恋をして
あ、チャイルドシートに寝かせたままの翔太が、目を覚ましてぐずってる。

「翔、ちょっとごめん」

私は翔の胸を軽く押し、車のドアを開けて翔太を抱き上げた。

「ごめんね、放っておいて。おめざしたのね? 気が付かなくてごめんね?」

私が抱いてあやすと、翔太はすぐに泣き止んでくれた。

「有紀子? それ、何だよ?」

「『それ』とか言わないでよ。赤ちゃんじゃない」

「誰の?」

「私達のよ」

「あ、そう。ん?」

「翔太、パパでちゅよ〜」

「パパって………え〜っ!?」

「ちょっと。大きい声出さないで。翔太がびっくりするから…

パパの声、大きいね? いい子だから、泣かないでね?」

「翔太…? その赤ん坊は、俺の子供なのか?」

「そうよ。この子を産むために、こっちに帰って来たの」
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