年下の君に恋をして
『爺や』って、執事さん?
翔って、執事さんがいるような家に住んでるの?

私は再びトイレのドアをバタンと開閉し、素知らぬ顔で翔の所に戻った。

「電話した?」

「ああ、したけど…」

翔は下の方を見てぼーっとしている。私が盗み聞きしたのが、ばれちゃったのかしら?

「有紀子…」

「な、何よ?」

「綺麗だ…」

「はあ? お、大人をからかわないでちょうだい」

ま、綺麗と言われて嫌な気はしないけどね。

「脚」

なんだ、脚か。
私は自分の脚を見下ろした。ピンクの短パンから白い生足が剥き出しになっていて、ちょっと恥ずかしい。

「あんまりジロジロ見ないでくれる?」

「いつもそんな格好してるのか?」
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