年下の君に恋をして
「いや、こっちこそ。仲間があんな事して、ごめん」

「こんな事言っていいか分からないけど、友達は選んだ方がいいと思うよ」

私は自分で言った言葉に自分で納得した。

昨夜から感じていた違和感。それは、翔と他の二人ではかなり異質ではないか、という事だったんだ。

翔は、あの二人と一緒にいてはいけないと思う。


「あいつらは、友達じゃない」

「そうなの?」

「俺には、本当の友達はいない」

「え?」

「友達どころか、本当の俺さえいない気がする」

「どういう事?」

「………」

翔は答える代わりに、口を少し曲げて笑った。
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