年下の君に恋をして
「あ、ごめん」

私は翔から離れ、ゆっくり深呼吸をした。

「そんなに苦しかった?」

「う、うん」

気持ちを静めるための深呼吸、なんだけどね。

「だいぶ元気になったみたいだから、何か食べないとね? 食べられそう?」

「ん…少しなら」

「じゃあ、おかゆ作るね。玉子は嫌いじゃないよね?」

「ああ、大丈夫」

「梅干しは?」

「それもオッケー」

「了解。ちょっと待っててね?」


私はキッチンへ行き、玉子がゆを作りはじめた。

それにしてもさっきはドキドキしたなあ。一瞬だったけど、翔に抱きつきたくなっちゃった。もし16歳の少年を襲ったら、条例違反になるかしら…
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