年下の君に恋をして
君に恋して
「分かった。私が後で電話しとく」

「ごめん。それと、翔の事は…」

「黙っててあげる」

「ありがとう」


それから少しして恵美は帰って行った。

翔と二人になると、私は妙に翔を意識していた。それはたぶん、恵美が変な事を言ったからだと思う。

「有紀子…」

「は、はい」

「今夜も泊まっていいかなあ?」

「え? あ、でも…お家の人に怒られるでしょ?」

「そんな事、構うもんか」

「そうは行かないわ」

正直に言えば、私は翔にまだいてほしかった。

「あ、熱計ろうか?」

たぶん翔の熱はもう下がってると思う。でも万が一まだ熱があったら、もう一晩泊めても、それが言い訳になるかなあと思った。

ところが、やっぱり翔の熱は下がっていた。若いから、回復が早いのね…

「もう熱もないから、翔はお家に帰らなくちゃね?」
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