年下の君に恋をして
私は翔を家まで送るため、愛車の赤いフィットに翔を乗せていた。

「これ、有紀子の車?」

「そうよ。小さくて可愛いでしょ?」

「ああ、そうだね。有紀子と同じだ」

「ちょっと、大人をからかうもんじゃないわよ」

「いや、本心なんだけど?」

「………」

私はどうリアクションしていいか分からなかった。
顔が熱くなるのが自分でも分かり、それがとても恥ずかしかった。暗くて分からないとは思うけど。

「し、シートベルトは付けた?」

「おお」

「道案内してね?」

「オッケー」



「ドライブしたいなあ」

走りだして少しして、翔がポツリと呟いた。

「ドライブ?」

「二人でどこかへドライブしようよ?」

「それもいいかもね…」

「だろ? 明日行こうよ?」
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