年下の君に恋をして
月曜日。

仕事が終わり、ほぼ定時に会社を出てアパートに帰ると、私の部屋の前に誰かがうずくまっていた。

紺色のブレザーを着た男の子が、ドアにもたれて座っている。

警戒しながら近付いて見ると、サラサラな黒髪で俯いている少年は…

「翔…?」

ゆっくりと顔を上げたのは、翔だった。

「お帰り」

「何やってるのよ?」

「有紀子を待ってたに決まってるだろ?」

「もう…。近所の人に見られちゃうじゃない。早く入って」

私は急いでドアを開け、翔を中に入れた。
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