年下の君に恋をして
その時、私の後ろから声がした。
後ろに少年がもう一人いるのは分かっていた。ゴホゴホと、変な咳が聞こえていたから。

「何でだよ?」

「そんなオバさん、からかってもつまんねえだろ?」

オバさん?

カチンと来たけど、それで解放されるならいいわよ、オバさんでもオバアさんでも、何でも…

「そんな事ねえよ。オレ、一度大人のオンナとヤッてみたかったんだよ。なあ、トシヤもだろ?」

「ああ。こんな綺麗なお姉さんとヤレたら、いいよなあ…」

「バ、バカ言ってんじゃないわよ! 警察呼ぶわよ?」

「いいから来いよ」

金髪の子に腕をグイッと引っ張られた。

「やめてよ。放して!」

力では敵わないので、大声で助けを呼ぼうと思った瞬間、後ろにいた子が私と金髪の子の間に割って入った。

「やめろって言ってんだろ!」
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