年下の君に恋をして
しばらく翔の胸で泣いて、ようやく涙が止まった。

「ごめんなさい。ワイシャツ、濡らしちゃった」

「気にすんなって。落ち着いた?」

「うん、もう大丈夫」

「あのさ…俺、腹減った」

「え? あ、そうだよね。何か作ろうか? カルボナーラでいい?」

「それ、何?」

「スパゲティーよ」

「ああ、それでいいよ」

今夜は元々カルボナーラを作る予定だったから、材料は大丈夫。

「急いで作るから、待っててね?」

「ゆっくりでいいよ。危ないから」

へえ…、翔って優しいんだなあ。
< 50 / 178 >

この作品をシェア

pagetop