年下の君に恋をして
ちゃんと一対一で会って、お断りすべきかな…?
でも、正式にお付き合いしてるわけじゃないし、野田さんだって私の事、何とも思ってないかもしれないし…

「おい、どうしたんだよ? 体の調子が悪いのか?」

えーい、はっきり言っちゃおう!

「今夜は、彼氏とデートなんです」

私は、野田さんにだけ聞こえる程度に、声を潜めて言った。

「なに〜!? 嘘だろ? どこのどいつだ!?」

「ちょっと、野田さん…」

「会社の奴か? 俺が知ってる奴なのか?」

野田さんがこんな反応するとは思わなかった。周りのみんなも唖然としている。

「会社の人じゃありません。私はこれで失礼します!」

「ちょっと待てよ」

私は慌てて帰ろうとしたが、野田さんに肩を掴まれてしまった。
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