年下の君に恋をして
「宿題やってるの?」

テーブルの上に、教科書やノートが広がっていた。

「いや、月曜日の予習。今日の内に済ましとこうと思ってさ」

「そう? 学生さんも大変ね?」

「あ、それイエローカード。って言っても、教科書とか持って来た俺も悪いけどな」

そうだよ、どうして?

「早く有紀子に会いたかったから…」

「翔…」

そんな事言われたら、『好き』の気持ちが溢れ出しちゃうよ…

「着替えて来るね」

私は平静を装い、キッチンを後にした。


ラフな服に着替えてキッチンに戻ると、翔が振り返って私の全身に視線を走らせた。

「今日は短パンじゃないんだ?」

「いつも短パンってわけじゃないよ。どうして?」

「え? ん…今日はいいや。その方が勉強がはかどる」

「何それ? 意味分かんないんですけど」
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