年下の君に恋をして
君に溺れて
「うう、重い…」

体に重苦しさを感じて私は目を覚ました。

重苦しさの原因は、翔の腕と脚だった。つまり、翔が隣に寝ていて、私に抱き着いていた。

「ちょっと、翔ってば…、重たいから…」

文句を言いながら翔の腕と脚を退かしたが、翔はあどけない顔ですやすやと眠っている。

起きてる時の翔は大人っぽいところがあるけど、寝顔は年相応に見える。

「うふ。可愛い顔しちゃって…」

私は翔のピンク色した唇に、自分の唇をそっと合わせた。


窓の外は薄明るくなっていて、チュンチュンと雀の鳴く声が聞こえる。
携帯で時刻を見ると、アラームをセットした時刻の数分前だった。

アラームを解除して、翔を起こさないように気を付けながらベットから出る。

お弁当作らなくっちゃ。
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