年下の君に恋をして
翔の仕度が終わるとすぐに出発をした。

翔は黒のデニムパンツに白のTシャツを着て、その上に黒いジャケットという出で立ち。

ちょっと精悍で大人っぽく見える。と言ってもせいぜい二十歳ぐらいだけど。

カーナビに目的地をセットして、愛車のフィットを発進。

「今日は天気が良さそうでよかったわね?」

「そうだね。なんか、ワクワクするよ」

「そう?」

「俺、ドライブは初めてなんだ…」

「そうなの? 家族でドライブってしないの?」

「しないよ。移動ならするけど」

「そうなんだ…」

私は後部座席に置いていたスーパーの袋を翔に渡した。

「お菓子や飲み物が入ってるから、どうぞ」

「おお、サンキュー」

「今日は楽しもうね?」

「おお」
< 81 / 178 >

この作品をシェア

pagetop