年下の君に恋をして
休憩を終えて再び走り出し、インターを出て山の方へ向かった。

「ここから結構距離があるんだよね…」

「そうみたいだな」

翔がナビを見ながら言った。

やがて車は山道に差し掛かり、カーブの連続になった。

「私、こういう道は苦手なんだ…」

「そうか? 面白そうだけどな」

「じゃあ、運転代わってよ」

「………」

私は軽い気持ちで言ったのに、翔は黙ってしまった。

「ごめんなさい…」

謝っても翔は無言。傷付けちゃったみたい…


やがて峠道になり、道が真っ直ぐになった。

空は青く、道路脇の木々から木漏れ日が降り注いでいる。

遠くに見えるのは連なった山々。時々下に見えるエメラルド色した湖。運転しながらだから、あまりじっくりは見られないんだけど。

「綺麗でしょう? 私、この峠道を走るのが楽しみだったんだ…」
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