年下の君に恋をして
あ、そうだ。あれを出さなくちゃ。

私はボストンバッグに入れておいた二つの包みを取り出した。

そしてラッピングされた包みの大きい方を、翔にそっと差し出した。

「翔、誕生日おめでとう」

「え? 俺に? プレゼント?」

「うん、そうだよ」

「開けていい?」

「うん」

『へえ〜、何だろう?』と言いながら翔はビリビリと包装紙を破いている。

喜んでくれるかなあ。ドキドキするな…

「おお! Gショックじゃん。しかもこれ、機能の高いタイプだ。いいの? もらっちゃって」

「もちろんよ。気に入ってくれた?」

「もちろんだよ」

「きゃっ」

翔にギュウっと抱きしめられた。
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