年下の君に恋をして
しばらく二人で寝転がって、テレビを観ていたけど、夜も更けてそろそろ寝る時間になった。

「テレビ消して、寝ようか?」

「うん。そうだね」

「電気も消すよ」

「うん。でも、真っ暗は…」

「分かってる」

翔が小さい電球だけ点けてくれた。

「ありがとう。おやすみなさい」

「おやすみ」

私は目をつぶって寝ようとしたけど、お昼寝したせいか、いつまでたっても眠気が起きなかった。

窓の下を流れる川のせせらぎが気になり、ますます眠れない。

翔は寝たのかな…

「有紀子、寝た?」

翔も眠れないんだ…

「寝てないよ。なんだか眠れなくて…」

「……そっちに行っていい?」

「ど、どうして?」

「寂しいから」

「寂しい?」

「有紀子と一緒じゃないと、眠れなくなっちゃったよ」

「………」

どうしよう…。私も翔と一緒に眠りたい。でも…

「だめ?」

「い、いいわよ」

ゴソゴソと、翔が私の蒲団に入って来た。
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