キミのとなりで
目が覚めると、見たことの無い場所にいた。
そして、隣には怖そうな、すごく整った顔の男の人がいた。
しばらくは、体が固まって何も言えなかった。
しかし、勇気を出しての第一声。
「あのぉ?ここはどこで、あなたは誰ですか?」
ほんとに、緊張して。
なのに、相手が何も言ってくれなくて。
もぉ…なんて最悪な日なんだろう。
私の勇気も、水の泡だ。
その時、男の人が話し出した。
「俺は、石野 心(イシノ シン)。お前と、同じ高校だ。まぁ、心って呼べ。」
「私は、桜井 璃子(サクライ リコ)と言います。同じ高校だったんですね。で、さっそくなんですが昨日は何があったんですか?」
私は、なぜか全部敬語で話していて。
普段、先生にもあんまり使わないいのに。
人間、ピンチのときはすごいんだなと感心していた。