空と海の真ん中で
そんな短い文が書かれた紙は
少し濡れたあとがあった

多分
彼はこの手紙を書いているとき
泣いていたのだろう

「昨日お前にはじめてあって
とっさに嘘をついた。
兄貴のフリをすれば
お前が笑ってくれるって思って
何より
お前が傷つかないって思って・・・ごめん。




兄貴からお前の事を聞いていて
気が付けば
俺もお前のことを好きになっていた
おかしいだろ?
あったことすらなかったのに
いつの間にかお前を好きになっていた」
「え―…?」

そんな彼の言葉に私は驚き
手紙に向けていた視線を彼へと向けた

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