空と海の真ん中で
「海斗くん!」

公園に着くと彼はもうすでに昨日と同じベンチに座っていた。
私が彼の名前を呼ぶと、彼は立ち上がって私のもとへと駆けてくる

「早いね、まだ三十分前だよ?」
「坂木さんこそ」

そう言って笑いあった
それから少し歩こうという話になり
私達は公園の中をゆっくり歩いた。

「ねぇ、海斗くん。
あの質問覚えてる?」
「え?」

立ち止まり彼へと問いかける
少し先を歩いていた彼は不思議そうな顔で振り返った。

お願い、お願いします
どうか、彼が覚えていますように・・・
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