Fly-Time
その人も現代ではあり得ないような和服だった。


固まっている大貴をよそに、相手はじろじろ見てきた。


「………異人………?」


大貴は我に返り、あわてて否定した。


「ちっ、違います!!………あの、ここってどこですか……?」


すると、相手は急に表情を緩めた。


「ああ、道に迷ったのか。ここは江戸の近くだけど」


「えど……?」


大貴は昔読んだSF小説を思い出した。


何かの拍子で時を超えてしまう。


(まさか………)
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