Love story
「おー、おかえり。」
「…敦。」



家に着き自分の部屋に入ると、床に座ってテレビを見ている敦がいた。
敦が部屋にいるなんてよく一緒に遊んでた小学生以来だから、少し戸惑う。



「今日部活なかったっけ?」
「先生の都合でなくなった。」
「そっか。」
「ん。」
「…着替えるからちょっと出ててくれない?」
「あ、うん。」



少しぎこちない会話。
あの頃は制服を着ていなかったから、出て行ってもらうこともなくて。
それだけ別々の時間を過ごしていたんだって実感する。
それにしても、何で敦は突然来たりしたんだろう。
美野さんに怒られないかな。
もし勘違いされたら、あたし完璧悪者?
緊張を紛らわせるように考えながら制服を脱ぎ、私服に着替える。



「敦、終わった。」
「おう。」
「何か持ってくるから待ってて。」



ドアを開ければ、敦は廊下の壁にもたれかかっていた。
声をかけると再び部屋に入り床に腰を下ろす。
あたしは一度キッチンへ行き、ジュースを持って部屋に戻ると敦の近くへ腰を下ろした。
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