新撰組!?~遥か彼方からの訪問者達~
「殺すなら殺せばいい。だけど言わせて。私が夜中1階に行ったら吉田さんはいた。」
私がそう言うと土方さんは黙りこみ、私を睨む。
「その言葉、本当に信じていいんだな?」
「はい。」
喉元の辺りから刀の気配が消えるのがわかる。
「はぁ…ったく、なんでお前はそんなに危険なことにまきこまれやすいんだよ…」
「なんでって言われてもさ?ってかアレ?危険なことに巻き込まれた前科なんてないと思うんだけど…?」
「俺たちの秘密に関わっちまったっつーことがまず危険なんだよ。」
と頭を抱えながら土方さんが溜息をついた。
「んー?そうなの?総司?」
「いや、そうでしょ。こんな風に敵と関わっちゃうこともあるし…」
あ、なるほど。
「でも、吉田さんは別に危険なひとじゃないよ?」
「お前にとってはそうかもしれんが、俺たちにとっては危険な人物なんだよ。わかったか?」
と言って土方さんは私のおでこをコツンとはじく
「いたっ」
「心配させた罰だ。次は斬るからな」
「心配、してくれたの…?」
土方さんが心配って…似合わないかも。
とひそかに思った菊菜であった。