新撰組!?~遥か彼方からの訪問者達~


「ちょっと、何でそんなに強引なの?別にいーじゃん。バレないでしょ。あそこ、そんなに人通り多くないし。」

「防犯カメラがあったらどうするんですかっっ??しかも、あの通りは住宅街です!どこでだれが見ているかわからないんですよっ!!」

「ぼうはんかめら?何?それ。」

「あぁぁぁっ!もう!!とにかく、沖田さんは私に着いて来ればいいんですっっ!」

「それって、僕のことが好きってこと??」

沖田さんが首を傾げる。

「はぁっ?何でそうなるんですかっ!!どんな思考ですかそれ!!」

苛立ちが募って行く。

チュッ…

生温かい何かが唇を塞ぐ。

そして、沖田さんの顔がすぐ近くにある。

ん?顔?

「…ん…っはぁ…」

はっきり言って…苦しい…

ようやく離れる。

「嫌じゃなかった?」

にっこり笑う沖田さんに、ついに堪忍袋の緒が切れた。というか、キレた。

「ふざけんじゃないわよっ!急に口付されといて、嫌じゃないわけないでしょ!?何か言ってから口付けしなさい!じゃなくて!友達なんだからそんなことしないのっっ!」

「…はい。」

ちょっと拗ねた感じで沖田さんが言った。

「…今日のところはもう帰ってください。」

「どこに?」

へ?

「な…帰るところあるんでしょう!!??」

もしかして…

「ないよ。昨日は野宿だったし。」

えぇぇ!?

「…はぁ(溜息)わかりました。じゃあ私の家へ案内するので土方さん達をここへ連れてきてください。」

土方さん達は校門の前へ置いてきたので沖田さんは走ってそちらの方へ向かった。

トクントクン…

胸の高鳴りがおさまらない…
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