だから君に、恋をする。


……信じられない。男でもあの量はなかなか食べられない。それを。

「ふぅ…ごちそうさまでした。」
「………。」

目の前で。あの天川カレンはそれでもまだ足りないというように、ぺろりと完食…した。
…天川、恐ろしい子…!

「あ…あま、天川…だ、大丈夫なのか?」
「え?あ、うん、平気。足りる足りる。」

そういう意味じゃないです、天川さん。俺が言いたいのはお腹は大丈夫かってことでそれだけで足りるかってことじゃないのです天川さん。

「ふふ、男の子と食べるとこういうの気にしなくていいからいいですね。」

いや、普通気にするだろ。
ダメだ、天川カレンといると調子狂う。

「じゃ…俺はこれで…。」
「あ、俊樹くん!…また、食べようね?」

ふわりと。花が咲くように笑った天川に。

「……おう。」

不覚にも、ときめいてしまったのは、内緒、です。








まぁその後、うっかり勇人のことをいうの忘れてて勇人に怒られるわけだが、それはまた、別の話。





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