短編集 僕らのヘヴン
ナツソラナミダ

夏の終わり。



「信じたくないなあ。」
「何を?」
「夏が終わっちゃうなんて。」
「夏休みもね。」
「そうだね(笑)」
「でもさあ、結花って夏好きだったっけ?」
「ううん、大っ嫌いだよ。」
「、は?」
「でも、楽しい思い出とか多いじゃない?」
「うん?」
「だから、夏はす‥き、かな。」



結花は自分でも何が言いたいかわからないようだった。



「俺も信じたくないなあ。」
「夏が終わること?」
「うん。」
「透って夏好きだったっけ?」
「ううん、大っ嫌い!暑いし。」
「何それ真似?笑」
「ちげー!」
「じゃあ、何で信じたくないの?」
「だってさあ、結花の水着姿も、見れないじゃん。」
「‥ばか。」



夏は嫌い。
でも、心地良い夏の終わりでした。





(そんな日)
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