レス―Q
「悪魔の誘い―6」







「待ってろ………

Q!!」









そう言って九古は、
アパートを飛び出した。










ヤツが言っていた
冥岩山……









ここからは
そんなに遠くはなく、
電車で数十分の所にある。









しかも、
その工場跡地とは…






前に図書館で見たが、
資料に書いてあった
昔ボヤが起きた場所の事だ。








確か金品は
盗まれていないが、
出火の際に
鎮火するのが手間取った
ボヤと書いてあったが…









やはりアレは、
ヤツが絡んでいる放火か。








いずれにしても、
そこでQが行った行為は
ただならぬものと
感じていた。








それは
本気で燃やすなら、
建物全域を塵と化すのが
Qの手口なのに、
ここだけは違うからだ。









忍び込むだけで、
一部放火を行う?








そんな事、
ヤツの性格上
するハズはない。









どうしても、
何か忍び込む理由が
あったのだろう。








そんな昔の事件が、
何か違うものと予感させた
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