レス―Q
「悪魔の誘い―7」







ガタンガタン……









自分の車を持っていない
九古は、
電車に揺られ
目的地まで目指す…









もう終電に近い
この時間帯は、

酔っ払いのオジサン達が
グースカと寝ているのが
ポツらポツら居るだけで、
あとは誰もいない。









1人真剣な趣な九古は、
この場所には相応しくなく
ひたすら目的地まで待つ。










帰りはもう
電車もないだろうが、
そんな事は微塵も
考えていなかった。









親の敵……









その理由だけで、
何も考えられなくなるのは
十分な素材だ。










プシュー……










電車のドアが開き、
暗く、
誰もいない無人駅に
下車した。










すぐ目の前にある山、
冥岩山。










あそこの麓にヤツが…










そう思い、
九古は自然と走り出した
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