レス―Q
「悪魔の誘い―9」







暗く、暗く、暗く



その続く闇に、
一筋の火を辿る九古。









随分と、
内心部の方まで歩かされた。









「………」









炎は、
広くドーム型に
形どられている、
研究ホールの真ん中で
途絶えていた。









そこで立ち尽くす九古。










ここが指定された場所?









すると、
直ぐに闇から、
声が聞こえた。










「フフフ……

予定より早いな…」








暗闇からフッと…
浮かび上がる不気味な仮面。









探し求めていたヤツが、
いつもの
面を付けた姿を現した。










「出やがったな…

この野郎…」










九古はそう言うが、
意外と冷静。









また飛び付いて、
罠でも掛けてあって
逃げられたら、
話も出来なくなってしまう。









できる限り落ち着いて、
ヤツの素性を
探り出さなければならない
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