レス―Q
「仲間と共に―6」







後日、
警察に通報した九古は
見事この街を救う事ができ、

一躍時の人となった。










しかし、
Qとの賭けに
勝ったにしても、

何故か喜べない自分が居た。










………










キイ……キイ………









花束を抱えた九古は、
車椅子に引かれ
再びこの地にやって来た。









Qとの最期を迎えた、
あの工場跡地である。










「うわあ……凄いねここ」









英里はそう言いながらも、
車椅子を押した。









「悪いな……

こんなとこまで
付き合わせて」










あの時九古は
下半身半分が焼け、
二度と歩けない体に
なっていた。










「ううん、
街のヒーローの頼みだもの。

警察官として、
付き合わないわけ
ないじゃない。

(むしろ、
私と付き合って
くれないか…)
ボソボソ…」










何か言っている
英里の手を離れ、

自力で奥まで進む。










そして、
自分が居たであろう
救助された場所に着いた
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