レス―Ｑ

「探し求めた敵－７」






ビルの中は暗いが
非常灯の灯りで
ギリギリ行く先が
見えていた。








こんなとこ
電気も点けなく
侵入したならば、
明らかに
このビルの者ではない。









怪しい匂いが
プンプンする。







と言うか、
実際油臭い匂いが
プンプンする。







ピチャピチャピチャ…








水の垂れる音が
耳の中に入ってきた…








九古の目の前に、
黒い影がゴソゴソと
何か動いている。









明らかに油をまいている
その人影に、
九古は思わず
大声を上げた！








「お前！！
何している？！」








その言葉に
黒い影は特に驚きもせず

一通り作業を終えると
こちらをゆっくり
振り向いた。








「………」








相手は何も言わない。


暗くてよく見えないが、

顔が平面のような
テカテカしており、

服は長めの
ロングコートを
着ている。







まだ暑い
この時期に？






何とも
明らかに怪しいヤツだ