レス―Q
「火のスペシャリスト-9」





行くか行かぬか…







飛びかかるにも、
昨晩のような対策を
されたら、

また
逃げられてしまうかも
しれない。








1日経っても、
同じ格好をしているので
このコートの下に
何を仕込んでいるか
分からない。







慎重に
様子見をしていると、
相手から行動に出てきた。








「何とも……無計画。

君は何も対策を講じず
こうしてヌケヌケと
顔を出したワケだな…」










そう言いながら、
スタスタと部屋の中を
歩き回っている。








当然広い部屋なので
距離はある程度
取られている。









九古は警戒しながら
話を黙って聞く。









「少しは…
楽しめると思ったが
まあいい……

今日の目的は
プレゼントを
君にあげるのが
目的だからな」










「…プレゼント?」









電話でも言っていたが、
コイツが俺に
プレゼント?








もちろん良からぬ
事であろう。









すると、
歩き回っていた男は
急にピタリと足を止めた。









「伊勢九古…

君が
ヒーローインタビューで
救ったと言う
あの火事の娘……

よくも私の火事から
生存者を出してくれた
もんだ……」








?!







この間の火事…

放火したのは
コイツか!?
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