レス―Q
「警察の女―27」







ププッ…!









一台の車が、
消防署に入ってくる。










ボロボロの
汚い営業車のような車から、
1人の男が顔を出した。










「いや~伊勢さんですか?

昨日は息子を
助けていただいて、
ありがとうございました」









車から降りるや否や、
急に握手を求めてくる男。








顔も知らないのに
よく分かったなとも
思うが、
こうして英里と並んで
外で待っているし、
特徴は母親から
聞いてれば分かるだろう。









と言うか、
その母親は…?









その車を見ても、
1人しかいない。








両親で来るハズじゃ…?










それを感じとったか、
男は説明をした。










「息子は煙を吸った為
軽い検査してましてね…

女房はそのまま病院に
置いてきました。

いや~
参りました。

ただでさえ貧乏なのに、
家まで無くなるとは」










ボリボリと頭をかいて、
フケを落としている。








明らかに
火事とは関係なく、
数日間風呂に入っていない
風貌である
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