レス―Ｑ

「警察の女―２８」







「あ、申し遅れました。

私こう言う者で…」









少しシワが寄ったような
クタクタな名刺を渡すと、
ペコリと挨拶をした。









ジャーナリスト……









名刺を見て、
この男の風貌も納得できた。









「いや～～
売れない記者でしてね…

なかなかトピックって物が
ないんですよ。

ウチが燃えたのも
記事にしたって、
雑誌じゃ見向き
されませんからね」










自分からそんな事
言うなんて…









火事が起きた事は、
あまりショックじゃ
ないようだ。









「…それじゃあ、

もう行きますんで…」









あまり絡んでも
仕方がない。




九古は直ぐに、
その場を去ろうとしたら…










「……あれ？

君、えらい肌黒いね？

ゴツゴツと言うか
ザラザラした感じだし」









そう言いながら、
バックから
カメラを取り出し、
おもむろに九古を
撮り始めた。











パシャパシャと
フラッシュをたかれた光が、
うっとうしく
周りを飛び交う。










「ねえ？それは何が原因？

どう見ても、
火傷の後だよね？」











何度もしつこく、
理由を聞いてくる。









何なんだ？

この男は