レス―Q
「警察の女―30」







――それから
また更に数日後。








いつものように
街でQの手がかりを
探していると、

英里が九古を見つけた。









「あ!!居た!!

ねえねえ見た!?
今日の週刊雑誌!!」









いきなり出会い様に
言われても、
何の事か分からない。









すると
一目が付くのを避け、
そのまま路地裏に
連れられた。









そこで見せられた雑誌。



表紙に大きく載っていた。










「見てこれ!!

あのジャーナリストが
書いた記事よ!!」










そう興奮する彼女を抑え、
手渡された雑誌を見ると…










そこに書かれていた記事。









『炎の化け物。
ヒーローになる』









そう
でかでかと
見出しにもある
この内容。









九古の写真と、
その火事で全身火傷をした
生い立ちまで、
載っていたのだ。









「これヒドくない!!

人を助けたのに、
あんまりだよ!!」









英里はそう言うが、
九古はそこまで
気にしていない。










まあ、
火の中に涼しげに入り、
火傷一つもないんじゃ
そう言われても
仕方がない。









それに
売れない記者にしたら、
喉から手が出る程
日常とは異なる物が欲しい。











そうと、
割り切るしかない
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