レス―Q
「警察の女―32」







「………ああ、そうだ」










それを聞くと、
英里はふうんと答えた。









もう邪魔はしないようで、
そんな意味も込められた
相づちである。









「そうなんだ…

あ、あのさっ

せっかくだし、
今日夜食事でもしない?

こ、
この間の火事助けてくれた
お礼もまだなんだし、
美味しいお店知ってるけど
どう?

ふ、普段ならパスがないと
入れない店だけど、
私会員だし、
連れてやってもいいわよ」








すると九古は、
直ぐに返事をした。









「いや…
今日の夜は、
自主的に火の用心の
見回りをするから…

止めとく。

そんじゃ」










それだけ言い、
去っていく。









呆気なく断られた。










「そ、そう。

仕方ないわ
じゃあまたね」









そう背中に言い放ち、
クルっと英里は
反対方向に姿勢を向けた。









(キ~~~~!!!!
九古君のバカ!!!

ホンット火災バカ!!)










そのまま、
平然とした身振りでも
顔は強張ったまま、
その場を去った
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