甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
楽しかった水族館を後に、付近を少し観光してから私達は帰路に着いた。

高速道路は渋滞でノロノロだったので、サービスエリアに寄り、早めの夕食を摂る事になった。

「どうせまだ道路はノロノロなんだから、少しゆっくりして行きましょうよ?」

みんなが食事を終えた頃、恵美ちゃんが外を見てから言い、私に向かってウインクした。

『え、なに? 何かのサイン?』

「確かに。それがいいね」

すぐに進藤さんは同意した。私にも異論はない。

でも征一さんはどうだろう?
この後、私に話があるって言ってたから、早く帰りたいかもしれない。

「神崎さんも、いいかしら?」

私が何も言えないでいると、代わりに恵美ちゃんが言った。

「ああ、俺も構わないよ」

考えてみたら、恵美ちゃんと征一さんがまともに会話をしたのは、今のが初めてかも。

もしかして恵美ちゃん、それが狙い?
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