甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「凄いでしょ?」

「うん、よく調べたね」

「じゃなくて、神崎さん」

「ああ、そうね。映画やドラマじゃなく現実にそんな人がいるなんて、なんかピンと来ないけどね…」

「だよね? 『ミスター内部監査』って感じ?」

「………」

「どうしたの? 考え込んじゃって」

「あのさ、やっぱり私の勘違いだと思う。その『ミスター内部監査』が私なんかに関わるわけないよ」

「そうとは限らないんじゃない? 彼も男なんだから、女に色目使うことだってあるでしょ? まして裕子は可愛いんだし」

「冗談はやめてよ。可愛いなんて言われたこと、一度もないんだから…」
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