甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
パートナー
「お疲れさん」

低い声だなあ…。じゃなくて、『お疲れさん?』

恐る恐る横を向くが、水玉模様のネクタイしか見えない。

『背高いなあ』
ゆっくり視線を上げていくと…

「うそ!? え、なんで?」

思わず声に出てしまった。
だって、そこに立っていたのはいま一番気になる人物、神崎征一その人だから。

「俺を知ってるようだな、経理部経理課の西野裕子」

神崎さんが私を知っていることに驚いた。それに、なぜに呼び捨て?

「おまえに話がある。人に見られたくないからこっちへ来い」

私は神崎さんに腕を掴まれ引っ張られた。
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